本と学びがある生活

自分の世界を広げたい。本を読んで感じたこと、たまに子育てについて書いています。

【2021年9月~10月 】~おすすめ小説・エッセイ3選~

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本日は、9月~10月に読んだ小説・エッセイの中で特に心に残った3冊をご紹介したいと思います!

 

 

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「本日は、お日柄も良く」

 

 

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された! 20万部突破の、目頭が熱くなるお仕事小説。

 

久しぶりに心から素敵だと思える本に出会いました。

 

原田マハさんの代表作ともいえる本作。本の中には数々のスピーチや言葉がでてきまずが、読者である自身も心揺さぶられるものばかり。

 

言葉は人を気付つける武器にも幸せにする贈り物にも、時には世も変える力にもなる。私も心に響く素敵な言葉を紡ぎだせる人になりたいと思いました。

 

言葉の力に触れられる一冊、本が好きな人にはきっと心に響くと思います。

 

ちなみに原田マハさんは、アートを題材にした小説を多数されています。

その中から「たゆたえども沈まず」も読みましたが、こちらも素敵な本でした。

 

フィクションということですが、ゴッホの絵を生み出す苦しみ、愛、生き様を原田さん目線で美しく描かれています。

 

小説の終わりが近づくにつれ、胸が熱く、切なくなる一冊でした。

 

十角館の殺人」 

 
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!

 

こちらは、綾辻行人先生の館シリーズの一作目です。

「中村青司」という建築家が建てた「館」で起こる事件について書かれたミステリー小説シリーズ。

 

館シリーズの中でも「十角館」は特にファンが多い作品です。

 

丁寧な描写で映像をみているようでした。並行して本土と島のお話が進みますが、繋がったときのはっとする感覚はなんともいえません。

美しい伏線回収でこれぞミステリー本という気持ちの良い終わり方でした!!

 

ちなみに著者の綾辻先生からのコメント。

「終盤近くの"あの1行"」の衝撃力は、発表から30年近くが経った今もなお、衰えないようですね。大した"1行"なのだなあ、と作者自身が今さらながらに思ってしまいます。

 

気になりますよね!!気になった方は是非読んでみてください🙄!

 

ちなみにシリーズ2作目「水車館の殺人」も読みました!

 
「閉じ込められた少女」「仮面の主」など独特の世界観にすぐに引き込まれます。
密室からの失踪など、ミステリー好きにはたまらない王道の展開がありつつも張り巡らされたたくさんの伏線が綺麗に回収されます。推理できそうでできない絶妙さ。
十角館と並ぶ傑作でした!

 

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

 

優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。落涙必至の等身大ノンフィクション。

 

正直、これまであまり「エッセイ」は読んでいなかったのですが、話題作ということで読み始めました。

 

読んでみるととっても奥深く、早く読んでおけば良かったと後悔!

 

お父さんはアイルランド人、お母さんは日本人、英国の「元底辺中学校」に通う息子さんの日々を記したこちらのエッセイ。タイトルは息子さんがノートに書いていた言葉だそうです。

 

白人、貧困層、移民、様々な子供たちが通う学校で、「ぼく」は自分自身のアイデンティティや他者の気持ちを理解するとはどういうことか?を感じ学んでいきます。

 

「多様性」という人の核となるテーマに関し、くすっと笑わせつつ、押し付けはなく、自然と考えられるエッセイ。筆者のブレイディみかこさんの文章力の高さに驚きます。

 

そして、息子さんを1人の人として尊重する姿勢は親として考えさせられます。

 

エンパシー(共感力)とは「誰かの靴を履いてみること」

 

他者を理解し認めることは、結果的に自分を認め幸せにする。

子供にもそうあって欲しいし、自分自身もそうでありたい。そう思える本でした。

 

現在、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」も発売されています。

13歳になった「ぼく」のお話。息子さんの成長が楽しみです。

現在読んでいるので、読み終わったらまた書かせていただきます!

 

 

おわりに

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今回は、9月10月に読んだ小説・エッセイの中で最も心に残った3冊を紹介させていただきました。

 

私は、子供の頃から本が大好きで、学生の頃もたくさん読んでいました。

しかし社会人になり、親になり、自分の時間がなくなっていくにつれ、読書からは遠のいていきました。

特に小説は読む機会がほぼなくなってしまいました。

 

小説を読む=役に立たない、そんな風に思っていた時期もありましたが、今改めて小説を読み始めて、一見役に立たないものこそ、人生を豊かにしてくれる。と感じています。

 

役に立つことだけで埋め尽くされる人生はなんだか窮屈。

 

ということで、これからもたくさん本を読んで紹介させていただきたいと思います!

 ありがとうございました😊


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