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2022年「心に深く刺さった」オススメ小説4選



 

ブログにご訪問いただきありがとうございます。

久しぶりの投稿となってしまいましたが、今回は2022年に読んで印象に残った小説をご紹介します。

 

2022年に読んだ本の数は、実用書・小説合わせて108冊でした!

 

5月に復職して、本を読む時間がなくなるかも、と心配していましたが、通勤時間・お昼休み・子供の寝かしつけの間に少しずつ読むことができました☺

 

たくさんの素晴らしい小説との出会いがあったので、選ぶのは難しかったのですが、今回は特に心に深く刺さり、余韻が長く続いている、そんな小説をご紹介します!

 

同志少女よ、敵を撃て

 
 

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。

 

逢坂冬馬先生のデビュー作にして、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞、本屋大賞受賞という話題作。

第2次世界大戦時、女性だけで編成された狙撃小隊に入ったソ連の少女が主人公。

ロシアのウクライナ侵攻と重なり、本屋大賞受賞コメントでは「この本は、最悪な形で同時代性を背負ってしまった」と複雑な心境をあかされた逢坂先生。

 

しかしこんな時代だからこそ、「小説」としてこの話が世にでることに意味があるし、何より女性が中心に描かれることで戦争を超えた問いを読者に投げかけている気がしました。 

臨場感あふれる戦場の描写、丁寧に深く描かれる前線で戦う女性たちの心理変化、素晴らしい小説でした。

 

自転しながら公転する

 

 

東京で働いていた32歳の都は実家に戻り、地元のモールで店員として働き始めるが…。
恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんて、そんなの無理!
答えのない問いを生きる私たちをやさしく包む物語

 

山本文緒先生の作品の中でも特にファンが多い本作。

山本先生の作品は、言葉にはできないけど、誰もが持ってる不安や違和感が繊細に表現されていて惹きつけられます。

 

特にプロローグとエピローグのつながりが素晴らしく、読み終わった後も心地よい余韻がずっと残ります。

 

汝、星のごとく

 
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語

 

「流浪の月」の著者、凪良ゆう先生の作品で、2023年本屋大賞にもノミネートされています。

背負わなくてよいものを背負い、その鎖を完全にほどくことはできないけど、自分で生き方を選択できる自由さを苦しみながらも手に入れる彼女たちの姿が心に染み込みました。

自由の尊さを知るもの同士だからこそ分かり合える関係がある。

 

凪良ゆう先生の作品の中でも、一番好きで大切な作品になりました。

 

傲慢と善良

 

 

婚約者が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる―。作家生活15周年&朝日新聞出版10周年記念作品。圧倒的な“恋愛”小説

 

辻村深月先生の婚活・恋愛小説。

「人生で一番刺さった小説」と話題になった本作。鋭い心理描写に「どきっ」としたり共感したり、言葉の通り深く刺さりました。

人は誰でも自分のフィルターを通して人を見て評価する。時にはそれは傲慢だし、善良さが毒になる。

人の心は複雑で、親でも友人でも恋人でも完全には分かり合えないけど、それを越えていく恋愛は確かにある。

心理描写が芸術的で素敵な小説でした

 

おわりに

 

今回は、2022年に読んだ本の中で「心に深く刺さり余韻が続いている」という観点で選んだ4冊をご紹介しました。

他にもたくさんの素晴らしい物語に出会ったので、またご紹介できればと思います!

 

ここまで読んでくださりありがとうございました☺

2023年も、よろしくお願いいたします♪

 

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